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RESIDENTS 人々・レポート | 2019-06-05

宮古島産の紅芋でお菓子を作り続ける人栽培から加工販売まで。「いもともや食品加工所」の製造現場に密着!

只今、朝の3:45。あたりはまだ真っ暗。昨日は早めに寝ましたが、まだ少し頭がぼーっとしています。
みなさんおはようございます。ここはどこかと言うと、ご夫婦で営む芋菓子の専門店「いもともや食品加工所」さんの製造所。
今日は、朝からお菓子の製造現場に密着させていただくことになり、お邪魔しています。

今日は追加注文が入っているそうで、訪問時にはすでに作業が始まっていました。と、ちょうど何かが蒸し器から上がったようです。

これは月桃の葉で包んで蒸しあげた、「月桃ロールもち」。湯気と一緒に月桃のいい香りが広がります。

紅芋・栗芋で二層になった餅を、熱いうちに手早く巻いていきます。熱いうちに巻かないと、形を作るのが難しくなるそうです。

そうこうしているうちに、大きな湯気を上げて紅芋が蒸し上がりました!あざやかな紫色。自然の芋の色とは思えない鮮やかさ。機械にかけやすいように、熱いうちに厚い手袋をはめた手でほぐしていきます。手袋がないと、熱くて触れないそうです。

見てください、この色。手でほぐすほどに、どんどん鮮やかな色が現れてきます。※画像の色の加工はしていません。

栗芋も蒸し上がりました。こちらもきれいな黄色です。宮古ではこちらの栗芋が人気があるそう。
「食べてみて」と、紅芋と栗芋のふたつを食べ比べさせていただきました。...うん、紅芋のねっとりした感じに比べて、栗芋はほっくりしています。栗芋の方が甘みがあるとの事でしたが、どちらも甘くて美味しかったです。

蒸しあがった「紅芋もち」に、きな粉をまぶしていきます。今年で創業7年目とのことで、動きも熟練していて無駄がありません。あっという間に沢山のもちが仕上がっていきます。

こちらの「いも八もち」は、いもの割合が8、もちの割合が2なのがそのネーミングの由来だそうです。

代表: いもの割合が多いと、粘り気が減るぶん食べやすくなるので、特に子供さんやお年寄りには安心して食べていただけています。

── 中には何が入っているんですか。

代表: 多良間島産の黒糖に、きな粉と黒ごまを練りこんだ自家製の餡(あん)を入れています。

店名は芋へのリスペクトから

芋掘りの様子(沖縄下原) 1945 - 沖縄県公文書館所蔵

── 「いもともや」の名前の由来は。

代表: 昔の貧しい時代は、栄養失調で亡くなる人も珍しくなかった。そんな中で、庶民の主食だったお芋は、命をつなぐ大切な存在だったと思います。お芋がなかったら沖縄はここまで人口が増え発展することはなかったと思うんです。そんなお芋への感謝の意味を込めて、”いもはともだち”→”いもともや”と名付けました。

原料の芋は自家栽培

加工に使う芋は、年間を通じてご主人が栽培しています。

── 畑の芋は全部加工用なんでしょうか。

ご主人: 形のいい大きなものは、そのまま市場に出していて、それ以外の芋をすべて加工に使っています。毎回、そのときに使う分だけを収穫しています。数カ所の畑を掛け持ちしているけど、農業と加工所の作業の両方だから、体力的にも大変。なんとか頑張っています(笑)

朝の5:30。雀の声に外に目をやると、空が白んできています。

先ほど巻いて冷ましておいた月桃ロールもちがカットされて、トレイに並んでいきます。もちの断面に、きれいな二層のうず巻き模様が現れました。

こちらは「ンーヌイ(=いもペースト)」という宮古の伝統的な芋食品。グラムを量り分けた後、パックに敷き詰めていきます。ふかした芋をペースト状にしただけのシンプルなものですが、地元の中高齢層を中心に今でも需要があるそうです。

ご主人: これが結構手間のかかる作業なんだけど、栗芋はよく売れるんだよな。この間、産業祭りに出した栗芋のふかし芋は、あっという間に売り切れてしまって驚いたよ。

── 一番やりがいを感じる瞬間はどんなときですか。

代表: やっぱり、お客さんに美味しかったと言ってもらえる時ですね。注文品をお届けする時などに、「この間のお芋、柔らかくて美味しかったよ」と声をかけていただきます。

出荷されていくお菓子たち

7:00前。今日の出荷分がほぼ完成のようです。できたての品々が、みなさんにおいしさを届けるため、ここから各販売所へと旅立って行きます。どれも素朴で優しい味で、数百円で購入できます。
これらの商品以外にも、「紅芋甘糀(べにいもあまこうじ)」という、紅芋の甘酒も販売しています(←美味しいです!)。
いもともやの商品は、以下の3カ所の店舗で買う事ができます。
(↓をクリックでgooglemapが開きます)
・島の駅みやこ
・あたらす市場
・ワイドー市場
和菓子以外にも、アイスクリーム屋や洋菓子屋などから芋の注文も受けているそうです。島内で紅芋の生菓子を見つけたら、その原料にはいもともやの紅芋が使われているかもしれません。

こちらが上里さんご夫妻。穏やかで息の合ったお二人でした。

店名 いもともや食品加工所
住所 〒906-0014 宮古島市平良字松原265 MAP
※加工所での販売は、注文品のみとなります。
問い合わせ 0980-72-8060
備考 電話注文可(ご注文は3日前までに)