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EXPLORE 歴史・伝統 | 2019-04-22

国指定史跡大和井(ヤマトゥガー)をたずねて300年前の石工技術を残す、美しく巨大な洞穴井戸

平良市街地からほど近い車道沿いに、ひっそりと石標がたたずんでいました。今回の訪問スポット、「大和井(ヤマトゥガー)」。
1720年頃に作られたと言われている、石造遺跡の井戸で、国の重要文化財に指定されています。

入り口は舗装されていて、降りやすくなっています。現代のアスファルト道路の脇から、いきなりタイムスリップするかのような雰囲気。

すぐ左手に、洞窟がありました。暗くて少し怖いですが、石の階段を降りてみます。

降りはじめてすぐに底に着き、水深50cmほどの小さな取水口がありました。水はきれいに澄んでいます。すくってみると、ややひんやりの水温。少し口に含んでみると...真水のようです。
頭上の岩肌のいたるところから、しずくが浸み出し落ち続けていて、絶え間なく水面を揺らしていました。

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1945 読谷村 沖縄県公文書館

昔の沖縄の水汲みの様子です。

ここを、たくさんの人々が水を汲んで行き来していたのでしょう。かなりの重労働だったと想像します。

地上に戻り、中央の広場に。淵には高さ5〜6メートル程の立派な石垣が積まれています。かなり大きな岩で積み上げられており、大きいもので直径1m以上あります。車も重機もない時代に、どうやってここまで運び、どんな方法で積み上げたのでしょうか。(中央のブルーの手袋が、地上170cmの位置。見えにくかったらスミマセン。)

大和川はその先にあった

目的の場所も見れたし、この遊歩道でも散歩して、帰るか...と、この時まで大きな勘違いをしていました。

ここがヤマトゥガーでした。

先ほどの洞穴とは比べ物にならないような完成度で、国指定重要文化財、恐るべしという感じです。
入り口の小さな石碑に手を合わせてから、巨大な石造りの空間に向かって、ゆっくり石段を下りていきます。

四方を石で囲まれた空間に着きました。直線と曲線とが複雑に組み合わされ、緻密に積み上げられた石が不思議な空間を作り上げています。(※先ほどの洞穴は、ブトゥラガー(※ブトゥラ=カタツムリの意)という名まえの水汲み場でした。)

中央の取水口。ここは、首里王府から派遣されていた役人専用の水汲み場として造られたと言われています。
入り口にかんぬきの痕跡が見つかっていることから、水守りが立つ門が設けられ、一般庶民は立ち入り禁止だったと伝えられています。(庶民たちは、先ほどのブトゥラガーを水汲みに利用していたようです。)
落ち葉で水面が覆われていましたが、水質は透き通り、メダカのような小魚たちが泳いでいました。

周囲は、高さ4mほどの、弧を描いた壁に囲まれています。先ほどの野積みの石垣とは違い、隙間のないように敷き詰められていて、中に立つと不思議な安心感があります。
上部にいくにしたがい、石の大きさが小さくなるように計算されて積み上げられている事がわかります。

上部から撮影した全体像。底からの高さは6m以上はありそうです。
地形をうまく利用したような、複雑で不思議な構造。この300年前の石工技術は一見の価値ありです。

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名称 大和川「ヤマトゥガー」、「ブトゥラガー」
住所 沖縄県宮古島市平良西仲宗根 字西仲宗根土川・不佐手 MAP
駐車場 なし
補足情報 足元注意