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TIPS 番外編 | 2019-05-14

【伝統民具】クバの葉うちわを作ってみた暑い沖縄の夏。優しい風を運ぶアイテムは、オバァとの思い出も運ぶ

みなさんこんにちは。暑いですね。こんな日には、扇風機やエアコンのスイッチを入れて...というのは現代人である私たちには当然のことですが、昔の人たちは、どうやって暑さをしのいでいたのでしょう。
というわけで、今回は「クバ」の木の葉を使って、沖縄の伝統的な民具「クバうちわ」作りに挑戦してみたのでレビューします。

クバ=檳榔(ビロウ)

こちらが、沖縄で「クバ」と呼ばれている、檳榔(ビロウ)の木。丈夫で大きな放射状の葉と垂れ下がった葉先が特徴的な、ヤシの木の仲間です。(Wikipedia)
沖縄では街路樹や庭木としてよく見かける植物ですが、実は、古くから庶民に親しまれ、神事の際にも用いられてきた、歴史ある木なんです。
今回、知り合いの庭に生えているクバの木を剪定するというので、葉っぱをいただきに行きました。

伝統的な民具、クバうちわ

那覇市歴史博物館提供

クバ木の大きな葉を乾燥させて作ったうちわは、沖縄の伝統的な民具としてメジャーなもののひとつです。沖縄本島ではクバ扇(くばおーじ)とも呼ばれ、他にも葉を三角に編み込んだ「クバ笠」やカゴなども有名で、その丈夫な葉は様々な道具の素材に用いられてきました。
上の写真は戦前に撮られたものですが、女性の手元に、クバうちわが写っています。

葉の収穫

早速収穫させてもらいました。クバの葉をこんなに近くで手にとって見るのは初めてです。2〜3メートルほどのあまり背が高くない木だったのですが、葉は立派な大きさです。根元の枝は太くて丈夫だったので、切るのに一苦労でした。
沖縄の太陽の日差しと台風の雨風にも耐えるだけあって、とても固くて丈夫な葉です。

板に挟んでプレス→乾燥

大ざっぱに整形し持ち帰った葉は、そのままにしておくと縮んでしまうらしいので、まっすぐにクセがつくようになるべくヒダを伸ばしつつ、広げた状態で板に挟んで重しを乗せ、数日置いて乾かすことにしました。ネットを見ると工程はさまざまなようですが、ひとまずこれで様子を見るとします。

整形して再び乾燥

6日後。カビていないか心配なので、一度確認してみます。端の方から白く乾燥してきていますが、まだまだ生乾きのようです。カビは発生していないみたいですね。
せっかくなので、ついでに少し整形し直してから、再度プレスすることにします。

めっちゃカタいっス。
かなり頑丈な葉っぱです。これは、糸のことか剪定ばさみなどでないと、なかなか切れないレベルの固さ。茎の部分に小刀で切り込みを入れ、ハサミで形を整えていきます。

できました。こんな感じでどうでしょうか。形になってきました。

板と重石でプレスし直し、再びしばらく乾燥させます。

1ヶ月後、ようやく完成

予想以上に乾燥に時間がかかり、1月ほど経ってしまいましたが、ようやく完成しました。見よう見まねで作ってみましたが、初めてにしては上手くできたかな...、と。
雨の日が多かったので、カビが生えないよう時々様子を見ながらプレスを続け、なんとか緑色から綺麗な茶色に変わりました。

壁に掛けられるように、持ち手のところにキリで穴を開け、芭蕉のひもで作った輪を通しました。

小さい頃、農家の祖母の家に泊まった時、添い寝してくれたオバァは孫の自分が寝付くまで優しくクバうちわをあおいでくれ、その光景を薄眼を開けて見ていた記憶があります。遠い夏の夜の思い出です。
こうして出来上がったクバうちわをあおぐと、今もそのときの光景が蘇ってきます。END

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